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泣ける映画まとめ

泣ける映画のみをまとめてみました。

スパイを内面から描くリアルなドラマ「われらが背きし者」

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昨日の2本立て、次に観たのがこの作品。
スパイ小説のジョン・ル・カレ原作で主演にまた同じ人が、

ユアン・マクレガー ステラン・スカルスガルド ダミアン・ルイス ナオミ・ハリス
「われらが背きし者」Our Kind of Traitor

イギリス人大学教授のペリーと妻ゲイルは、
旅行先のモロッコでロシアンマフィアのディマと知り合う。
そのディマから秘密情報が入ったUSBメモリをMI6に渡して欲しいと頼まれる。
ディマと家族の命が危ないとの事で、断ることも断りきれず渡すだけならと引き受けるが、
それからペリーとゲイルは世界をまたに駆けた亡命劇に巻き込まれていく。


昨日の2本立て、どちらも地味な作品ではありますが、
私的には断然こちらの方が良かった。

原作がジョン・ル・カレ
実際にMI6(英国諜報部)にいた元スパイの小説家。
映画化された作品も数多く、新しいところでは2年前に観た「誰よりも狙われた男
この時の感想日記でも書きましたが、

リアリティある内容、
派手さは無く地味な作風
アクションは殆ど無い

と元スパイが書く原作もあって、映画でよく観るヒーロー的なスパイ像と違い、
本当に実際にいそうなスパイ像。
今までの映画化作品もそうだけど、本作も地味ながらも渋い作品だった。

主人公はスパイでなく民間人。
だけどスパイ的な活動を強いられてしまう巻き込まれ型サスペンスの感じである。
民間人がスパイにされてしまう点では同じ原作者による「鏡の国の戦争」もあったけど、
こちらはスパイに養成されるのではなく、その仕事を任せられてしまう羽目になると言ったところか。


主人公ペリー役にユアン・マクレガー
この前に観た「ジェーン」では外道な悪役で拝見したが、
次の本作では間逆の善人役。
両極端なキャラを両方続けて見られたのは面白かった。
さすがは役者であります、全くイメージが違う。
この「われらが背きし者」の方が本来のマクレガーらしいキャラだった。
優男で強くも無く人に頼まれたら断りにくい、まさにイメージどおりの配役だった。
SWシリーズでオビワンのような強い役も演じてるけど、この人はどことなく気弱そうなイメージが強い。
そういうところもあって、マクレガーのキャラがまた良かった。

マクレガーもそうだけど、役柄が変わるとまた面白いキャスティングでもある。

ロシアンマフィアのディマ役のステラン・スカルスガルド
主人公にやたら「教授!教授!」と声をかけるけど、
あんたもマーベルヒーロー映画では教授じゃなかったのか(笑)
そんな教授を演じてたスカルスガルド(グッド・ウィル・ハンティングでも教授役だった)
刺青入れまくりのロシアンマフィアが妙にキャラにはまってて良かった。
ワルなんだけど人情味があってまたイメージが違う。

ペリーの妻ゲイル役のナオミ・ハリス
「このUSBメモリをMI6に持って行って欲しい」と頼まれたら「それなら私が預かるわ」
といつもの007でお馴染みマネーペニーなら上手く行くのですが(笑)
今回は民間人なんでそうはいきません(スパイ繋がりのキャスティングかな)

MI6のヘクター役にダミアン・ルイス
この人が演じるスパイがまた渋くてカッコ良かった。
ユアン・マクレガーも出てるスパイ映画「アレックス・ライダー」にも出てました。

と4人が演じる主要キャラが良かったのが大きかった。
ペリーはここで断れば済むものの、表はマフィアでも本来は子供を持つ良き父の姿に何かしようと懸命になるペリーの姿に心打たれるものがあった。
こういう所はマクレガーもスカルスガルドも見事だ!

ジョン・ル・カレ原作の映画にしては分かりやすい方かも。
キャラに感情移入しやすいのも良かったかもしれない。
やはりアクションは少なめで地味なんだけど味わい深いのがルカレ原作映画らしい魅力。

監督がスザンナ・ホワイト
名前からして女性監督のようで。
前作は未見ですが「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」というファンタジー物ですが、
今回は渋い演出を見せてくれる。


スパイ映画大好きな私ですが、007もM:Iもボーンもいいが、
ジョン・ル・カレは本当の意味でスパイを内面から描くリアルなドラマでこれはまた好きです。

年に1回は2本立て鑑賞しますが、
今回はユアン・マクレガー特集となりました。
出演順は観た順と逆のようで。
卑劣な悪役を演じれば、困った人を見たら放っておけない善人役と、
全く印象が違うのが凄いです!
さすがです。